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Channel: ~風に吹かれて~ by ポー(paw)
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北のカナリアたち〜象牙の船に銀の櫂 月夜の海に浮べれば 忘れた唄をおもいだす

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録画してあった映画「北のカナリアたち」を観ました。いや〜、いい映画でした。

 

同じ時を共有しながら、それぞれの人たちの人生が進んでいる。

その最中には、

主観的にしか捉えられなかった相手の人たち・・・

そして、自分は・・・

ある人は、自分自身の悔いの残る思いにフタをして生き続けている。

またある人は、自分自身の悔いの残る思いを引きずりながら生き続けている。

 

振り返ると、それぞれの事情があったり、誰にも言えなかった事があったり

している事象が、奥に隠されていることが分かる。

生きていれば、誤りや、間違いや、どうしようもない事が起こる。

時が流れると、

それらの事象を客観的に見れるようになる・・・

皆、苦しんで生きていた・・・。

「共有→怒り→孤独→寄り添い→赦し→融合」の心の様子を、とてもよく物語

で表現している作品でした。

映画の舞台は礼文島でしたが、私的には学生の頃に旅行した北海道のサロベツ原野がイメージされました。季節は違いますが。

写真は、1978.8 19歳の時に二度目に行った北海道旅行にて。

調べたら、今でもバスが走っていました。沿岸バス・サロベツ線。豊富駅=稚咲内第二、14.2km 夏一日3本、冬一日2本。

たぶん、サロベツ原生花園で降りて、沿岸まで県道444号線を5〜6km歩いたように思います。

モノクロにしてみました。この沿岸部の稚咲内の漁村?が映画の礼文島に似ていてイメージ想起されました。

映画の礼文島から望む利尻富士の映像・・・綺麗でしたね。私的には、この稚咲内から望む利尻島が想起されたのでした。

礼文島もそうでしたが、ここも冬は厳しいのだろうなあ・・・いつか冬に来てみたいと当時思ったものです。そういえば、

近くに「あしたのジョー」っていう牧場があった記憶があって、ググってみたら「あしたの城」っていう民宿が今でもあり

ました!いつか行ってみたいなあ。。。

 関連:「北のカナリアパーク」 2013.7.27オープン

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「かなりや」の詞の背景には、子供の頃に麹町のある教会に連れて行かれたクリスマスの体験がある。会堂の中で、自分の真上

にある電灯が1つだけ消えていたのを見た八十は、「ただ一羽だけ囀ることを忘れた小鳥」である「唄を忘れたかなりや」のような

印象を受けたという。by wikipedia

 

 

「かなりや」西條八十

 

唄を忘れた金糸雀(かなりや)は
後の山に棄てましよか
いえいえ それはなりませぬ

唄を忘れた金糸雀は
背戸の小藪に埋(い)けましょか
いえいえ それはなりませぬ

唄を忘れた金糸雀は
柳の鞭でぶちましよか
いえいえ それはかわいそう

唄を忘れた金糸雀は
象牙(ぞうげ)の船に銀の櫂(かい)
月夜の海に浮べれば
忘れた唄をおもいだす

 

心が囚われて、脱出できないことがある。生活の中に沈潜してしまって抜け出せなくなる。

穏やかな海に、美しい満月が昇り、その月明かりの中に、真っ白な船にキラキラ光るオール・・

その風景は、その硬直した心を融解するに違いない・・・。

満月とサガリバナ by 南風さん(お借りしますね^^)


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