「・15のライフレッスンbyキューブラーロス」カテゴリーからの投稿です。
怒りに対しては文字通り腹部で付き合わなければなりません。そのコツを身に付け
るには、目を閉じて、片手を胃の辺りに当てるといい。脳からでなく体を使うとい
う簡単な動作が、そのとき感じている事を知ることに役立ちます。自分の感情と付
き合うという習慣は、現代社会ではほとんど知られていません。現代人は体で感じ
るという事を忘れています。私たちは理性と感情を分けようとします。理性に支配
させることに慣れ過ぎているので、感情や体の事は忘れてしまうのです。
私たちは他人に対して怒るだけでなく、自分自身に対して、自分がしたことにも、
しなかったことに対しても腹を立てます。例えば、自分の感情を犠牲にして他人の
ご機嫌をとろうとした時は、自分を裏切った事に腹を立てます。欲求や欲望が遂げ
られなかった事に腹を立てます。実は自分が然るべき待遇を受ける人間である事を
最初に表明しなかった自分自身に怒っている事には気づいていない事が多いのです。
人間はときに、自分が欲求を持っている事をなかなか認めたがらないのです。何故
なら、私たちは社会では、欲求は弱点だとされているからです。
私たちはともすれば感情の一方の端と他方の端のあいだをジャンプしがちであり、
怒りを溜め込んで「爆発させ」、他者や自己を責めてしまいます。怒りそのものを
自然に表現していないから、怒りの表出が悪いものだと思うようになります。怒鳴
り散らしている人を見れば気難しい人だと分かりますが、怒鳴り散らしていないか
らといって、その人の内面が平和であり、怒りから解放されているとは限りません。
処理されない恐れは怒りに転化します。恐れの感情を無視しているとき・・・ある
いは自分が恐れていることに気づかないとき・・・、恐れは怒りに転化していきま
す。その怒りにも対処しなければ、それは癇癪になっていきます。
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身体と感情の密接なつながりは、感情に関係する日常的な言葉にもよくみられます。
例えば、「胸が痛む」、「断腸の思い」、「血湧き肉躍る」、「手に汗握る」、「胸をおどらせる」、
「腹が立つ」、「はらわたが煮えくり返る」、「頭に血が上る」・・・などなど。
激しい感情は、思考でコントロールしようとするのではなく、体に顕れた反応を観察する
事で、今自分がどういう状態なのかを知ることができるのかもしれませんね。
話している相手の顔色、手や身体の動き、反応癖などで、相手の心理状態を読み取ること
もできます。この話をすると顔を赤くするとか、あの話をすると手振り身振りが大きくなるとか、
そわそわするとか・・・物に当たるのもそうでしょう。感情が身体で表現されているわけですね。
逆に身体の動きを訓練することによって、精神安定、精神集中を作り出すこともできます。
本来の「体育」(からだ育て)とは、心身の健やかな成長をねらうものですね。
「自分の感情を犠牲にして他人の ご機嫌をとろうとした時は、自分を裏切った事に腹を
立てる」・・・・これって、日常的に結構ありそうですよね。ドラマや映画の一コマにもあり
そうです。顔を見たとたんに、逆に、自分で思っていることと反対の態度になっちゃったり・・・。
そんなつまりじゃなかったのに・・・と自分の頭をポカポカ殴りたくなります(笑
「ともすれば感情の一方の端と他方の端のあいだをジャンプしがち・・・・」我慢して、
我慢して、最後にぶち切れて・・・という感じでしょう。追い込まれないと怒らない、怒った
ときには爆発していて、あまりに感情的になり過ぎていて、相手とうまく意思疎通が交わせ
ない・・・。でも、ならば、どうやったら冷静に怒れるのでしょうね(笑)
恐れから怒りに、そして癇癪に・・・ナーバス、、イライラ、ピリピリ感・・そしてヒステリー・・
心に平和と平静を持ち続けて・・・と生きたいものです^^
が、怒りを表出させなければ、溜め込んでしまいます。パッと怒り、やり過ごす短期決戦
を繰り返すのが良さそうですね。