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レッスン9 「怒り」のレッスン(1)

「・15のライフレッスンbyキューブラーロス」カテゴリーからの投稿です。

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私たちは怒りを健全な形で表現して、怒りに支配される前に怒りを制御する術を学
ぶ必要があります。怒りは自然な感情であり、自然な状態においては、数秒から数
分で消えていくものです。ですが、突然怒りを爆発させるなど不適切な表現をする
か、逆に溜め込んでしまうと、問題が生じてきます。それは事態を悪化させるだけ
の対処法です。

溜め込んだ怒りが始末に負えないのは、怒りが収まらないという時です。これは古
い怒りが残っているからです。古い怒りは繰り返し、様々な予期せぬ方法で浮上して
こようとします。

怒りは正常な反応であり、時期と場所と量さえ適切であれば、有用なものです。例
えば、怒りを表現する患者の方が大人しい患者よりも長く生きるというデータは多
くの研究チームが発表しています。その理由が怒りを表現した事にあるのか、それ
ともよりよいケアを要求して、それが実行されたからなのかは解りません。解って
いるのは、怒りが行動を生み出し、その行動が周囲の世界を制御することに役立つ
という事です。

身体に備わった重要な警報システムの一つとして、怒りの感情は反射的に抑圧すべ
きものではありません。怒りは自分が傷つけられていること、自分の要求が聞き入
られていないことを警告してくれています。一方で、例えば自責の念のように、何
かが自己の信念体系に抵触していることを知らせるシグナルの役目も果たしていま
す。しかし、私たちは自分が怒ることを恐れ、それを否定して胸の奥にしまいこみ、
意識下に追いやってしまう事が多いのです。

怒りはただの感情です。過剰に分析したり、根拠を問いただしたり、正当化したり
してもろくな事にはなりません。怒りはただの感情に過ぎず、経験されるべきもの
であって、判断されるべきものではありません。

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個人的な不満、怒り、社会に対する怒り、世間に対する怒りなどが溜まりに溜まって、

ある日、突然、「切れ」て、大きな犯罪などになるケースがとても多くなっているように感じ

ます。内側に「切れ」れば、ウツなどのような症状にも顕れます。

 

一概には言えないでしょうけれど、核家族が増え、孤立する人たちも増え、また、効率

(マニュアルどおりの対応など)・機械化(人による窓口対応の減少など)により、人と人

とのコミュニケーションが減少していることも、その要因ではないでしょうか。

それは、小出しにする不満や怒りを表に出す場が減り、適切なガス抜きができないから

鬱積してしまうようにも思います。

 

感情を適切に表に出してやる方がいい・・・いろいろな表現方法があります。独り言(回りに

迷惑にならないように)で怒る、サンドバックを叩く(笑)、トイレトペーパーに頭にくる事象を

書いて流す、車の中でわめく(結構多いかも^^)・・・・・などなど。

私的には人に対して怒るのは苦手なのですが、「怒るべき行為」「不当な行為」そのものに

対しては、しっかりと怒りたいものだと思っています。

 

脳卒中をおこした脳科学者のジル博士は、マイナスの感情に対して次のように説明してい

ます。

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マイナスの感情が押し寄せたときに、その感情を尊重することも大切ではあります。感情を

うまくコントロールするには、生理的な(ネガティブな)ループがやって来た時は、それがもたらす

感情にすべてを委ねるのが一番です。

90秒間(感情による神経伝達の時間)の、その回路がやりたいようにさせればいいのです。

子供と同じで、感情は聞いてもらったり認めてもらったりすると収まるものです。時間がたつと、

こうした回路の強さと発生の頻度は弱まるのです。 


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